「生等(せいら)、もとより生還を期せず」
制作:NHK
2000年8月14日に放送され、DVD化されたものです。
1943年(昭和18年)10月21日の出陣学徒壮行会の参加者への取材を収録したドキュメンタリーです。
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学徒出陣。
銃後の人材を前線に出さねばならないほど疲弊した軍隊・国家は悲惨というほかありません。
学徒動員の根拠、学徒出陣を許容する、またはぜひとも学徒出陣をすべきだ、という社会の雰囲気があったと映像中で語られています。
庶民の声を拾い上げ、当時の首相東条英機が決断をしたといわれます。
学生の徴兵猶予を停止させ、国民が一丸となって戦争に邁進する。
これを広くアピールするのが出陣学徒壮行会だった。というものでした。
当時は、希望を持てる時代ではなかった。
運命というドイツ語がはやった。運命に従わざるおえないんだ、という人生観になっていった。
東条首相の激励に対して、毎度同じようなことを聞かされるのであまり激励されている気分にはならなかった。と術解する。
私的制裁について
合理的にものを考え、どうやったら組織が強くなるか
人の能力をもっとも有効に使うにはどうすればよいか。
というのがなかった。何も教育方針がなかった、という。
組織として崩壊していたのでは?と考えられる証言です。
水偵(九四式水上偵察機)で特攻しろ、というのが無茶苦茶だと感じた。
死ね。死んでこい。そういう雰囲気があったのだと思われます。
戦争へ行け、という雰囲気が社会にあったのです。
どういう雰囲気か想像もできません。おそらく我々が理解するのは不可能ではないかと思います。
感動した、というのはあまりに他人事に過ぎるのでしょう。
私はむしろ怖くなった。戦争を知れば知るほど怖くなる。
写真に映る彼らは軍服を着ているだけで、そこら辺にいる学生や学生だった私たちと変わらないのですよ。
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