「三国志 第三巻」(文春文庫 宮城谷昌光)の続きを読みました。
続きといっても「キ州」の章だけの感想です。
エンショウがキ州を乗っ取る話とソンケンが伝国の玉爾をエンジュツに譲る話が主で、エンショウ・エンジュツの兄弟げんかにソンケンが巻き込まれるといった具合です。
カンフクがとにかく人がよく、物事に対して歪んだ見方ができない人だとありますが、キ州を乗っ取られてから身を寄せた先で結局自殺してしまいます。人がいいと歴史の表舞台にたったとたん死んでしまうのが三国志の特徴なのでしょうか。
会稽郡のシュウキン・シュウグ兄弟がソンケン並の軍才を持っているというあたりも意外な解釈で、光栄版三国志だとシュウキンはそこそこの能力しかないのに何故?という感じです。宮城谷流の歴史解釈があるのでしょう。
人の動きや思惑が複雑に絡んでくるところが興味深い。
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