「QED~出雲神伝説」(講談社 高田崇史)を読み終わりました。
久しぶりのQEDは出雲が舞台であり、キーワードです。
推理小説なのでネタバレできません。トリックにふれないで感想を進めます。
もとより私の中では観光ガイドの位置付けなので、トリックはあまり気になりません。
うんちくを楽しむために買っているのですから、トリックは二の次とするのもQEDの楽しみ方の一つではないでしょうか。
先ほど出雲がキーワードとありますが、作中何度か世界最古の和歌が挿入されます。
八雲立つの歌です。つい「八雲立つ」(白泉社 樹なつみ)を先に思い浮かべてしまいました。
OVA版のラストシーンでクラキが八雲立つの歌を口ずさみます。青空がきれいで10年前に見たにもかかわらずいまでもその場面を思い出すことができます。
さてこの作品は登場人物が年を取ります。
主人公である棚旗奈々が今作で30歳になりました。
明らかに探偵役(桑原崇)を好いているのに一向に仲が進展していません。
この辺りについては作中、桑原崇の友人、熊ツ崎が毎度のように発言しており、この熊ツ崎の方は気づいたら子持ちになっています。
探偵役とワトソン役ですが、本巻のラストで少しだけ仲が縮むようです。
ただうんちくの解答編(後日談)では奈々とくっついたかどうかさっぱり懸かれていないので、あのあとどうなったか気になって仕方がありません。
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